怪獣大好き!ウルトラセブンファンサイト・セブンナイト

第5夜ミクラス

ウルトラセブン第3話「湖のひみつ」、第25話「零下140度の対決」 ウルトラマンレオ第1話「セブンが死ぬ時! 東京は沈没する」(回想シーンのみ) ウルトラセブン21第6話「わたしは地球人」 ウルトラマンメビウス第4話「傷だらけの絆」より登場

カプセル怪獣ミクラスである、皆様おなじみの人間にウルトラマンに味方する善玉怪獣である、怪獣といえば 敵である事が半ば相場であった当時として怪獣をカプセルに詰めてここぞというときに使役するというアイデアは 画期的だったのではないだろうか、このミクラスは時代によって反応の差を生んだ怪獣でもある。

昭和期 ウルトラセブンでのミクラスの活躍を記憶されている方も多いと思われる、戦歴はどうであったろうか? 惨敗である。

いいとこ無しである時間稼ぎ怪獣として、視聴者の冷たい笑いに涙するウン十年であったはずだ。 もちろんショーの世界でも運用方法は変わらない。つまりステージで宇宙人や怪獣にただひたすらやられるだけ、 飼い主のセブンに助けを乞いヘタレな様でお客様の笑いの部分を受け持つ、あるいはコミカルなショーにて その不細工な容貌で親しみやすいキャラクターをかもすのが精一杯であった。 ミクラスを動かす指示はただ一つ「最も惨めな怪獣たるは何かを意識せよ」である。

しかしそんなミクラスもウルトラマンメビウスが放映されるとまったく別の反応を生む事になる。 メビウスの第4話「傷だらけの絆」におけるミクラスの活躍が、視聴者の気持ちを打ち始めたのだ。 たった1分間しかない活動時間(昭和期はやられさえしなければどれだけでもいた)

CGの発達による豊かな表情、そして演出が加わり感情が豊富になったことである。 怪獣はどうしても凶暴かつ乱暴なものが圧倒的多数を占める、その部分で差を打ち出すのである。

今年ずいぶん前になるが旧蔵品ミクラスを着用した事がある、昔の指示が頭にあり滑稽な様をやればいいかと思い たかをくくっていたが、上からの指示で「前半で笑いを取りつつ後半で頑張りをみせろ」と言われ、 急いで頭の中で動き方の整理してステージに間に合わせた事がある。

いざステージが始まると・・・怪獣相手に立ち向かうミクラス、力なく倒れ負けてから、ハイ、ウルトラマンに交代〜 というシーンになったときまだ保育園行くか行かないかであろうかのように見える男の子が突如大声で、

「ミクラスーーーーがんばれーーーーーーーーっ!」と半ば鳴きそうな声で声援を送ってくれたのだ。 その声があまりにも真に迫っていたのだろう、他の子供たちやノリの良い親御さんたちまでも巻き込んで、 ミクラスコールが起こったのだ、(この時は気が利いてノリの良いMCさんだったのでこれを見事に引っ張ってくれた)

ウルトラマンダイナがグレゴール人にやられかけた時のダイナコールを思い出して頂きたい、昭和のミクラスでは ありえなかったことである。

こうなったらやられたまま引き下がるわけには行かない、引き下がるとお客さんの満足は得られないのである。 よろよろと立ち上がる様をして(頭が重いので半ば本気でだが)一声吼えるしぐさをした後左手を回す。

これが「アドリブやるでぇ〜」の合図である結局途中降板のミクラスが最後までメビウスと戦い抜くというように 話を捻じ曲げてショーは終了、改めて演出や使い方でキャラクターへの反応が変わるものだと

つくづく思い知らされた一例であり、怪獣の評価などが、実は以外に始めに下された評価が大きく変わるというのは 珍しい事でもある。

カプセル怪獣はただのお笑いではなく人と怪獣が一体化できる事を望んで作られたのが本来の 目的ではなかったかと勘繰ってしまう。

さて、このミクラス着ぐるみとしては非常に重量バランスが悪い、頭が大きく下半身が貧弱気味の 赤ん坊やブルドックのような体型である頭の詰め物が多いので注意しないと転ぶ。

その対策であろう足がギリシャ建築や法隆寺の柱の如く、エンタシス柱のようになって重量バランスに 配慮されている(ただし平成期からはこの形状が弱くなり普通の足のようだ)

頭の角も意外に重く感じ実際は1本数百グラムといったところであろうが、角飾りというのは引力の抵抗を 受けるのであろうか実際よりも重く感じるので首の鍛えが弱いと首痛になる。

幸いミクラスは首がないので角を振り回さなくて良いのが救いである。 あごひげのようなひだなどは注意しないと、ちぎれて欠損するので、その部分には攻撃を弱めたり、 すったり引っ掛けたりしない注意も必要だ。

また演じるときは、凶暴性を排し陽気であかるく演じるのが肝要である。 そうでなければ陰気で弱くて不細工でといいところが本気でなくなってしまうからだ。

なにやら悪い評価が続き気味であるがコミカル、シリアス、友情、いかなるシーンでも汎用が利き、 重量も程々に抑えられていて利用頻度の高い怪獣である。

またメビウス効果でお客様の評価も人気も勝ち得たミクラスはメビウスが終わっても大いに活躍してくれる 事であろう。

第6バルタン星人

ウルトラマン第2話「侵略者を撃て」第16話「科特隊宇宙へ」第33話「禁じられた言葉」 帰ってきたウルトラマン第41話「バルタン星人Jr.の復讐」 ザ・ウルトラマン第8話「ヒカリ隊員の秘密が盗まれた!?」 ウルトラマン80第37話「怖れていたバルタン星人の動物園作戦」第45話「バルタン星人の限りなきチャレンジ魂」 ウルトラマンパワード第1話「銀色の追跡者」第13話「さらば! ウルトラマン」 ウルトラマンコスモス映画版全作にベーシカル、ネオ、チャイルドが登場 ウルトラマンマックス第33話第34話「ようこそ! 地球へ 前編 と後編」 各種まんが版ウルトラマン チビラ君、レッドマン、ウルトラファイト、アンドロメロス等登場多数

フォッフォッフォッフォッ・・・いきなり意味もなく笑って始まるバルタン星人である、 別にウルトラマンはどうでもいい人でも、 バルタン星人は知っておられるという方は多いのではないだろうか。

とにかくよく出てくる、得体が知れない、敵か味方かハッキリしない、その上しつこい! 出だしの宇宙忍者というあだ名もさることながら、今現在でも見劣りしない特撮やインパクトも 充分であったためもあると思う、もし演出がしょぼければ怪獣倉庫の片隅で朽ちていくのを待つばかりだったかもしれない。

バルタン星人ほど着ぐるみのバリエーションが多いものはない、 ウルトラマンだって一番多い初代であってもABCタイプしかないのだ。 タイプチェンジする連中でも3〜4と言った所だろう。

バルタン星人は引く手もあまたで、いくつあっても足りないので、それこそ分身したかのようにたくさんの着ぐるみが ストックされている。

着ぐるみ倉庫は、いつでも独特の雰囲気が漂う命を吹き込まれるのを待っている連中がずらりと並ぶような それはイタリアなどにあるカタコンブ(地下墳墓・または死者の町)のようでもある。

バルタンばかり並んでいる棚は独特の雰囲気がありちょっと引いてしまう、見たくなくてもバルタンの歴史を 感じてしまうのだ。

種類が豊富で、よく確認しないと別のシリーズのバルタンを引っ張り出してしまうポカミスも良くやってしまうのだ。 別にメカバルタンやパワードバルタンとか極端なものでない(こられは、バルタンと認識してもらえないことがある) 限り困りはしないのだが・・・。

しかし現実の世界であるショーにおいては、このバルタン星人なかなかに厄介な存在でもあるのだ。 別に重たい訳じゃない怪獣にもウルトラマンにもなりきれない者が着るに最適である。

しかし問題はあのハサミである。これは重たくはないのだが、かさばって空気抵抗を受けるので振り回すのは結構大変である。

旗を振っていれば疲れてくるのと同じ原理で、ウルトラマンとのバトルになると相手に付いていけなくなるのだ。 (もっとも腕の力だけで振リ回せばどんな奴でも限度がある全身を連動させて腕の負担を抑えなくてはならない。

しかも映像による加工がバルタンの強さを表す元になっている。 分身、脱皮、各種の光線、飛行、全てダメであるそうなるとかなり役立たず度がアップする。

(一時期ソフビのバルタンを忍ばせておいて、ウルトラマンに投げつけるという案があったらしい。 しかしお客様から視認できないし、いちいち持って行く手間もある。

舞台の袖から投げつけて飛行体当たり するのは良いとして、後に地面に転がったミニバルタンの死骸はどう見ても後味が悪いし、踏んで潰したら・・。

ショーではこれが期待できない。ウルトラマンと敵の動きは適度なスピードバランスが保たれないと、 見た目が綺麗ではないのだ、足回りは軽快でも以外に使いにくいのだ、 これはどのバリエーションでも操作性はほとんど同じ、 しかし出番は多いという複雑骨折的キャラクターである。

では、どうするか?結局バルタンに回ってきた御株は侵略チームのボスとしての地位である。 ある程度の威厳や知恵もあり動かすリスクも受けず、お客様に見て満足してもらえるという要素をふんだんに持っている。

しかしアクションは、いまいちなので(事実ウルトラマンとバルタンの殴り合いはテンポが落ちるので特に主題歌がかかる サビのファイナルバトルになるとリズムとスピードのギャップが最悪の場合お客様の潜在意識での不快感につながる) 何とか頭を絞って、存在感と侵略者のボスとしての威厳をかもし出す工夫をしなければならない。

しかもショーの時の侵略作戦というのは、映像版と比べるとどうしようもなくしょぼくて愚かな物ばかりだ。 ある程度は用意されているアテレコで何とかなるが、いずれ不足を呈す、お客様の目が肥えているところでは ウドの大木扱いになる事もある、バルタン星人は出番が多いが玄人向けの一品なのである。

意外とお客様とのふれあいがあった場合に表にて出来やすいのは、数があるからというのもある。 握手を求めたときのお客様のリアクションが面白い、あのハサミである両手で上下のハサミを持つ方 ハサミの先を持つ方、ハサミの間に手を入れようとする方様々である。

終わった後の課題が一つあのハサミは結構肩がこるのだ、バルタンを脱ぐとみんな肩をぐるぐる回し人によっては サロンパスである、通称五十肩ならぬ「バルタン肩」と呼ばれる職業病である。

これを予防するには肩と腕と腰のトレーニングで対応するしかない、バルタン星人が笑うときは ハサミを挙げて前後させるのを欠かすことは許されないのである。

そんな事をしたら、すぐステージから「手抜きや」というダメ出しの視線が飛んでくるからである。 これが無言の圧力で結構痛い。 今後もバルタンとアクター・アクトレスとの葛藤は続くのであろう。


セブンナイトTOP