ウルトラマンシリーズに登場した怪獣解剖

第3夜円盤生物ブラックエンド
(ウルトラマンレオ第51話恐怖の円盤生物シリーズさようならレオ! 太陽への出発に登場)

第2期ウルトラマンシリーズを見事に〆たウルトラマンレオ、独特の世界観から受け付けた人とそうでない人の落差が 激しいシリーズであったと思う。

このブラックエンドについて語ってみたい。 ウルトラマンレオは製作に非常に苦労が付きまとった作品である。予算の面では、オイルショックと重なり原料代が高くつき、 ギャラも滞り、40話で大リストラまでされた異色の作品である。

その最後を飾る怪獣、円盤生物生産星の最後の最後の ひり出し物、で、出来たのがこれかえ?今までのはなんだったんだと言うフォルムである。

日頃の頑張りが評価されたらしく、好きな怪獣を着させてあげるよと言われ、 真っ先に答えたのが「ゴモラ」怪獣の中の怪獣グドンの憧れ、しかしその期待はなかなか叶えられなかった。

現地に行くまで、荷物を解くまで中身が絶対に分からないという時代であったのだ。 ゴモラだと思って荷物を 解くと「ドロボン」とか「ブラックピジョン」とかが入っていて失望させられたのだ。 期待半分あきらめ半分でトラックから荷物を降ろす。

「なんかえらい丸いなぁ・・・ゴモラじゃなさそうじゃ、しかし何やろこれ・・・」 封を開けてみるとでて来たのがブラックエンド、なんじゃこら?である。 「あーこれブラックエンドやがな、ほらレオの最終回出て来たやろ、レオで最強のやつやがなぁよかったなぁ〜」

「これが最強ですか?見てないですけどこんなん、手もないし尻尾長いしどうやって動かすんですかこれ」 「しかしこれ口にノズル付いてるし(中に手を突っ込んで探り)ギミックもついとる、 オリジナルやでこれは盛り上がるわ」 さぁ困った!見た事もなく当然アクションにも問題のあるこの一品どう動かそう?

火等を吐こうものなら、 早速クレームの嵐だ。 使えそうなものはこの真上に張り出した牙と体のど真ん中に位置する顔、後は体当たりと ウルトラマンの機転に 任せるしかないだろう。

本番までじっくりと頭の中でシュミレートする。 内部は意外と余裕があり大きな体格の人でも着られるだろう、ギミックも内部がぎゅうぎゅうで取り回しが悪いと言う 事はない。

足回りも可動許容範囲は膝前後だからまぁ酷いものではないだろう、しかし手がないので自力では起きられぬ、 重さは40内外だろう。

さぁ本番となるとやはり頭で考えているとおりにーは行かない、そう長い尻尾が邪魔なのだ動きが、 もこもこして何度も転びそうになる。

ステージから冷ややかな笑いが着ぐるみを伝って聞こえてくる。 しかし運が弱かったのは、息が合った先輩たちが 勝手に苦戦している様を演じてくれたことだ。

ショーは何とか無事に終了しだが悲劇はここから始まる。 最悪な事に、ウルトラマンタロウが尻尾を踏んだために、つんのめったのだ。 ステージが階段であったためバランスを崩して下まで 落っこちたのである。

頭に強い衝撃を受けて着ぐるみのチャックを下ろしてもらい頭に手をやる・・・ 見たくもない赤い液体・・・

これがきっかけとなったのか、極度に動きにくい怪獣はいくら物不足でも使われる事がなくなった ブラックエンドもそれいらい使われたと言う話は聞かない本当にエンドになったのだ。

第四夜エレキング

ウルトラセブン第3話「湖の秘密」特撮番組「ウルトラセブン太陽エネルギー作戦」 ウルトラマンタロウ第28話「怪獣エレキング満月に吼える!」 ウルトラファイト「セブンは見たエレキングの最後」以降度々登場 ウルトラマンマックス第2話「怪獣を飼う女」、第27話「奪われたマックススパーク」 チビラ君、レッドマン、アンドロメロス(間違いの可能性大) ウルトラマンメビウス第8話「旋律の捕食者」にてリムエレキングとして出現 等数々の作品に登場

昆虫王者エレキングである、電撃が得意だからエレキング分かりやすいネーミングだか、 何をモデルにしたのかどうやってあの姿に なったのか考えてみると不思議なもので、

独特な白もしくは黄色等と黒のカラーリング、生き物の既成概念を無視したかのような 無表情な顔(にもかかわらずなんとなく表情が伺えるのが不思議なものである) 頭の回るアンテナどれを取ってもウルトラシリーズで死ぬほど怪獣がいるのにすぐに分かるまさに怪獣の中の名作と言えよう。

このエレキングは語れる部分が多いまず色合いから話を進めていこう、 このエレキングは最初の段階では白と黒のツートンカラーであった、 しかし機器の問題で撮影栄えしないためベージュや黄色を 配色した色に変更になったのは有名なお話、それが定着して今のエレキングも真っ白とは行かなくなった。

今では何色でも対処できるのだが、真っ白と言うのも案外うそ臭く見えるので、黄色がかった方がいいのかもしれない。 しかしショーの着ぐるみとなると事情は別で、真っ白と黒のエレキングがいる。

着ぐるみというのは型押しで作れるものではないので、(ただしウルトラマンの顔は例外ですあれはFRPの型押し) 今でも昔と同じ職人さんの手作りで重さや肉付き、色彩、縫製、何から何まで同じものと言うのがない。

出来のいいものもあれば、体力のないのが着られるよう不健康な細くて、貧相なものまで様々である。 次にお客さんの視点でいえば、エレキングはとても分かりやすく無表情なのが幸いして、悪玉にも善玉にも使えるのが 挙げられる。 (「怪獣ダンス」などにも狩り出しやすいのです)

しぐさが何気にひょうきんなのも見逃せない。 しかもあのような姿色彩なのでウルトラマンとの調和もよく他の怪獣や宇宙人の存在感を阻害せずに済む。

お客様もショーのときに間近で見ていただく緊張感があっても、怪獣などがしょぼいとかなり受けが悪くなる。 これは演技でカバーしきれないときすらある。

しかしエレキングが1体いればお客様の食いつきが全然違う。 しかもシリーズが進むたび、新しい着ぐるみの 投入検討にも上がりやすいため、数がありますからエレキング見た方も多いのではないだろうか。

次にアクターの視点から見て

エレキングは以外に私共の言う「贅肉」(怪獣を厚みを持たせ重厚感の増すための詰め物)が少なく、 全身への配分が良いので、 見た目よりも軽い、タロウのエレキングは「シェー」のポーズをしていたがそれほどに軽快である。 ただしもろに殴る蹴るが入ると贅肉がクッションにならないので痛い。

この頃はあまりやられなくなったが、昔は「肉止め」という怪獣などの「贅肉」で衝撃が止まるように加減して パンチやキックを当てたりもしたが、エレキングはこれが効かない時がある。

今は最も寸止めする場合が多い。 そのために怪獣の馴らしとしてよく使用されている。

あの尻尾が邪魔で、早く動くのは難しいが、 存在感や同じみ感元々の戦い方も単調なので腕前が知れていても、正直あまり知らなくても動かせウケが取れるという 稀有な存在でもある。

トラックにエレキングがいれば心強い。 ただバリエーションが様々なので、中には出来の悪い物もありそうなると 下手をすれば現地で修理なんてアクシデントもある。 (首を縫い合わせて何とかショーで間に合わせた事もあった)

元々のオリジナルもくるくる回るアンテナなど壊れやすい箇所が間々あったが、 アトラクション用の大半はアンテナは回らないように 出来ている。

変に故障すると後で思わぬ事故にもつながり、余計にお金がかかる。 現在も新生着ぐるみ愚連隊の年少兵の「特訓」にはエレキングのボロが大活躍だ。 エレキングでまずウケが取れたら怪獣使いも一段階上がったと言えるそれがエレキングである。


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